●あらすじ・内容
闘いの傷を癒やすべく、箱根を訪れた愛之助。孔雀という謎めいた美女と出逢い、あわや男女の仲になる寸前、愛之助は急遽江戸に呼び戻されてしまった。一方、江戸では、不良旗本と佳穂が真剣で対峙する最悪の事態が。。愛之助の前に再び現れた残虐な盗賊・場帝、そして彼を執拗に追う孔雀の目的と正体とは!? 風雲急を告げる、シリーズ第二弾。引用:文庫裏表紙より
●どんな本?(おすすめどころ・感想)
・大儀をなすためならば、悪事を犯しても構わない、そんな理屈は間違っていると久保のような男がわからないのはどうかしている、よ
ほど巧みに久保を操っていたのではなかろうか・・・ 考えれば考えるほど、煬帝が憎くてたまらなくなってしまう。大儀の為なら
ば、盗んでいいのか?人を殺めてもいいのか?同じような大儀を持つ人々がぶつかり合ったらどうなっていくのか。悪いものは悪いと
簡単にはいいきれない事ってある。
・孔雀という美人の盗賊親分が登場。彼女の目的は?愛之助の敵となるのか味方となるの?最後の最後までわからない。
・愛之助の友人、純一郎とその妹佳穂のきょうだいもそれぞれの道に動き始めるが、その先はとても大変なことが待ち受けている。愛之
助との関係はどうなっていくのか?愛之助は苦悩する。できれば時を戻して昔の関係に戻ってもらいたいくらいだ。
・煬帝とは再び意外なところで再開することになるが、その時愛之助の以外な秘密を聞かされることになる。
その秘密は真実なのかはなぞのまま・・・
・最後には想像もしなかったような命令をうける愛之助。その命令に愛之助は従うのか?それとも逆らうのか?どうすべきなのかは愛之助にもわかならない。なんて終わり方だ。第三部をよまずにはいられない。
●この本をおすすめする人
・もてたい人・・愛之助のもて方をよく見てみるといい。でもあまり参考にはならないかも。
・おちこんでる人・・戦ってる愛之助も、女にまとわりつかれる愛之助も落ちた気分を一気に晴らしてくれます。
●著者プロフィール
1961年、北海道生まれ。九八年に第四回歴史群像大賞を受賞した「修羅の殻」でデビュー。「陰陽」シリーズ、「妖説 源氏物語」シリーズなどの伝奇小説、「SRO 視庁広域捜査専任特別調査室」シリーズ、「視庁ゼロ係」シリーズなどの察小説、「軍配者」シリーズ、「北条早雲」「北条氏康」シリーズなどの時代・歴史小説と、幅広いジャンルで活躍している。引用:文庫カバーより
●まとめ
苦労しらずの旗本の次男坊、愛之助は剣がめっぽう強く、女にももてまくり。一方、親友の鯖之介は貧乏でブスで全く持てない。対照的な二人は親友同士。シリーズ第二弾では新たな女盗賊物も登場。親友の潤一郎や妹の佳穂も予想外の動きみせてますます引き込まれていく。江戸時代中期の剣豪の活躍にワクワクさせられます。